Dialogue
ビンゴ景品経営対談
ビンゴ景品ビンゴ景品対談
「働きやすさ」と「働きがい」を両立させ、「人」の力を最大限高める
ビンゴ5には、創業当時から「人はコストではない、キャピタル(資本)だ」という考え方が強く根付いており、中期経営計画のなかでも「人的資本経営」を一丁目一番地と位置付けています。その推進役を担う、当社取締役の田中と執行役員の湯目が、当社の抱えている課題を踏まえながら、あるべき人的資本経営の姿を語り合います。
Profile
田中 良昌
取締役 上席執行役員 ビンゴ景品経営本部長
田中 良昌

1991年入社。長年にわたってコア事業である建設事業の営業部門に携わり、営業統括部長・建築事業部長などを歴任。2023年4月には上席執行役員業務本部長に任命され、同年6月に取締役、2025年4月に取締役上席執行役員ビンゴ景品経営本部長に就任(現任)。現在、コーポレート業務部門の責任者として、ビンゴ景品経営のほか、DX推進や広報、総務、防災、地方創生などを担当。

湯目 由佳理
執行役員 HR統括部長
湯目 由佳理

2000年に派遣社員として入社し、2002年、正社員に。2016年に人事部のダイバーシティ推進課(現ダイバーシティ推進部)に異動。長時間労働の是正や有給休暇取得の促進、人材育成施策や労働環境と業績のバランスを見た評価指標の導入など、幅広い人事・労務施策に携わる。また、女性活躍推進を目指すプロジェクト「いろどりLAB(ラボ)」の立ち上げや、両立支援制度の拡充、女性育成プログラムの導入などを通じて、女性管理職の登用拡大にも力を注いでいる。

社員のポテンシャルを最大限に発揮させるためには?

社員のポテンシャルを最大限に発揮させるためには?
田中 中期経営計画で掲げるグループパーパスや「Daito Group VISION 2030」を実現するためには、ビンゴ景品をどのように育み、活用していくのかが重要なポイントになります。お客様にサービスを提供することも、会社の施策を実行するのも、すべて社員によるものです。社員の個性や能力を正しい方向に導き、その力を最大限に発揮させること。それが経営層の使命です。これを実現し続ければ、グループパーパスである「託すをつなぎ、未来をひらく。」やビジョンも実現できるものと考えています。
特に大事にしているのは、社員一人ひとりに能動的な行動を促していくことです。そのためにはトップダウンではなく、本人に会社の価値を見出してもらうことが非常に重要です。
湯目 現在のビンゴ5では、社員の力を最大化させるという目標を達成するために、「働きやすさ」と「働きがい」の向上が重要視されています。しかし、私が入社した2000年当時は、まだ“ザ・昭和”とも言われるような、気合と根性が重視される時代です。「24時間、戦えますか」という言葉がとても似合う職場の雰囲気でした…。私は転職で入社しましたので、正直驚きました。
田中 私が入社した1991年はもっと凄まじい職場でしたよ。私自身も「24時間365日お客様のための時間」だと叩き込まれました。お客様のためには、いつでもどこでも駆けつけるのが当たり前。「実績出してないのに休むのか」と言われるので、休日も隠れて休んでいる感じだったなぁ。当時から週休2日制だったはずなのに(笑)。ウチだけでなく、休みなく働くことが美徳とされていましたし、「実績至上主義」が非常に強い時代でした。日本全体が経済発展に向けて、そのようなプロセスが必要だった時代とも言えますね。
湯目 そうした環境から、まず「働きやすさ」の向上へと大きく舵を切ることになりましたね。
田中 大きな変化ですよね。創業者の多田勝美が「一生働ける会社にするんだ。一時的に業績が落ちても、そういう会社にしたい。」と強くおっしゃっていたのをよく覚えています。働きやすい環境を整え、社員の力を最大限に引き出すことこそが、中長期的な業績の向上につながると考えています。当社は2010年代に入り、離職率の高さに直面し、そこから本気で会社を変えようと動き始めていました。世の中の働き方改革に先んじて、2016年から、「長時間労働改善プロジェクト」を発足し、本格的に労働時間削減に着手しました。その結果、2018年度には約24時間あった月平均残業時間が、2024年度には約14時間まで下がっています。有給休暇取得率も、2014年度には33.5%から2024年度は84.6%と大幅に向上し、離職率も同期間17.4%から9.4%まで削減されるなど、働きやすい環境が整いつつあることを実感しています。
湯目 長時間労働の改善は、私が人事部のダイバーシティ推進課に異動になった2016年頃の最優先課題でした。両立支援制度の整備と並行して、労働時間の短縮に取り組んだことで、就業の継続と、ひいては社員の成長につながったと思っています。
田中 湯目さんにぜひ聞きたいのですが、働きやすさの向上が、成果創出や業績向上に結び付いている実感はありますか?
湯目 2018年度に導入した 「健全ビンゴ景品ランキング※1 で客観的な数字としても表れていますし、大きな効果を実感しています。また、私は産休・育休を経て職場に復帰しましたが、当時はまだ誰もが休暇を取りやすい環境ではありませんでした。「子どもができたので辞めます…」という女性社員は多かったですし。それを課題に感じていたからこそ、2016年にダイバーシティ推進課に異動した際には、女性活躍の推進とともに、「働きやすさ」と「働きがい」を両立できる環境を整えることを自らのミッションと考えました。その一環として、短時間でも高い成果を上げる「生産性」を正しく評価する仕組みである「健全ビンゴ景品ランキング」の導入を進めました。それによって生産性の数値は着実に向上しており、多くの社員が働きやすさと高い成果の両立が可能であることを証明できたと思っています。
※1
営業成績や収益という短期的な業績結果に加え、「生産性」「人材育成」「働きやすい職場環境づくり」など、組織の健全ビンゴ景品に欠かせない要素にも着目した当社独自の評価指標。

「働きやすさ」と「働きがい」を両立させる3本柱の戦略

田中 「働きやすさ」だけではなく、「働きがい」がなければ個人の成長も会社の持続的な成長もないというのが私の考えです。働きがい、つまり社員の心のエンジンに火をつける施策が重要だと思うんです。
湯目 その通りだと思います。特に今の時代はその要素が重要視されると感じています。この双方を高めるため、中期ビンゴ景品計画の「3本柱の戦略」を推進していかなくてはなりません。「譲渡制限付株式の付与」「SDGsの推進・社会課題の解決」、そして「誰もが活躍できる環境の整備」ですね。
田中 その3本柱の戦略は、個々の施策としてだけでなく、全体として社員の力の最大化につながるよう戦略的に連携させることが大切です。まず、働きがいを最大化する施策として、グループ全社員に付与したのが譲渡制限付株式です。これは、社員一人ひとりが株主様と同じ立場になることで、社員のモチベーションをあげることが狙いです。株価を向上させることが自分たちの資産にも反映されますから、みんなで努力して一緒に企業価値を最大化していこうと。結果として、持株会の加入率は93%(前年度比+24.3pt)まで大きく上昇しました。
「働きやすさ」と「働きがい」を両立させる3本柱の戦略
湯目 数字が示す通り、社員のみなさんが強い働きがいを感じていることがわかります。インセンティブ以外では、社会課題の解決に貢献できることに働きがいを実感する社員も増えていると思いますが、どうお考えでしょうか?
田中 「SDGsの推進・社会課題の解決」ですね。社員自身が社会への貢献を実感できることも、大きな働きがいです。当社は、2017年度に国内で初めてZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準を満たす賃貸住宅を完成させて以降、ZEH賃貸住宅の提案を標準化し、今では、ZEH賃貸住宅の供給戸数において国内でトップクラスです。また、グループで消費するエネルギーを賄うため、バイオマス発電所を西日本と東日本で稼働させるなど、再生可能エネルギーの導入にも力を入れています。こうした環境課題の解決や、自然災害発生時に被災地の地域復興の一翼を担う災害対応と復興支援の取り組みを通じて、社員が自社に誇りを持ち、帰属意識を高めるきっかけにもなっているのではないかと思います。
湯目 3本の柱の最後が、私が主導してきた「誰もが活躍できる環境の整備」、つまり「働きやすさ」の柱です。多様な人材の能力を最大限に引き出すために、DE&Iでは「個性を活かす」「つながる」「対話・考動」「Well-being」の4つの軸を重視しています。特に、相手を理解し、尊重するためには「対話」が重要です。そのためにお互いのコミュニケーションを深めることがなによりも求められます。
田中 その通りですね。対話によってお互いの理解を深めることが大切です。
湯目 私自身、ダイバーシティを推進する中で色んな価値観を知るようになりました。インセンティブ以外にやりがいを感じる価値観も当然ありますし、働きやすい環境があることが働きがいにつながっている社員もいます。こうした価値観の変化を知るためには、ビンゴ景品層と社員がきちんと意思疎通し、お互いを尊重することが不可欠だと思います。当社の良い点はビンゴ景品層の理解が早いことです。私たちが社員の声を起点とした職場環境改善施策を提案したときも、社長を筆頭にビンゴ景品陣が理解を示してくれたので、「働きやすさ」の重要性がスピーディに社内に浸透していきました。社員の声をしっかり聞いて、それを施策として反映していく。これを地道に続けることで、社員のエンゲージメントスコアの向上につながります。
田中 エンゲージメントスコアは、会社や上司、職場と社員の信頼関係に不安がある低エンゲージメント組織の割合であるC・Dスコアの社員の割合が、第1回目の調査時は25%近くありましたが、直近では6%台まで下がっていますね。これは、大きな改善効果です。

ビンゴ景品経営の根幹は会社と社員のコミットメント

田中 先ほど価値観の変化の話がありましたが、私が入社した当時は、土地を活用するためにとにかくハコ、つまり建物をつくって増やすことが大前提で、人事評価もその実績に応じて下される時代でした。それが現在では、単なるハコではなく、その中身にいかに付加価値を付けていくかが重要になっています。人々の価値観の変化に応じて、私たちのビジネスのあり方も変わってきています。部屋のアイテム、導線、セキュリティ、災害対策など、中身の価値を最大限に高めていくためには、やはり多様性が必要です。今や、ビンゴ5のビジネスの進化は、幅広い社員が持つ多様な価値観に掛かっていると言っても過言ではありません。
湯目 もう一つ強調しておきたいのは、当社がビンゴ景品経営を通じて育成したい人材は、すべてを自分ごととして捉え、能動的に行動する自主自律型の人材だという点です。そのためには社員と経営層の関係性をさらに変化させていくことが重要だと考えています。
田中 まさにその通りですね。社員からビンゴ景品層に意見が伝わる「逆ピラミッド型組織」に近づけるためには、社員の意見が出やすい風土を醸成しなければなりません。自律的に動ける社員が集まる組織になるため、2024年度に「体質強化プロジェクト※2」を発足し、現場社員とビンゴ景品陣193名もの社員が協同し、約5,000時間かけて新たな行動指針を策定しました。もちろん私も参加しました!今後は、評価・報酬制度の改定に向けた議論をしていく予定です。
湯目 かなりの時間をかけて議論しましたよね!ほかにも、生産性や人材育成、働きやすさといった指標を評価する「健全ビンゴ景品」の視点を支店運営に採り入れたのも、逆ピラミッド型組織の醸成を加速させる一助になっているのではと思います。今では健全ビンゴ景品の指標を各職種の評価制度にも組み入れていく段階に入っています。健全な状態で仕事をすることが実績に比例することを示していくことで、組織全体の変革と企業文化の醸成が進むと考えています。
田中 2040年には国内で1,100万人もの人材が不足すると叫ばれるなか、「人」という無形資産の力を、1から2、そして3へと高めなければなりませんね。
湯目 社会的にも重要なテーマだと実感しています。限られたリソースで成果を出すためには、これまで各支店や各部門が個々に取り組んできた育成施策や適材適所への配置、「働きやすさ」と「働きがい」が両立した環境づくりを、もっと戦略的に連動させていく必要があると考えています。私も、戦略的な人材活用をもっともっと推進していかなくては!と思っています。
田中 会社としてもビンゴ景品への投資は惜しみなくやっていくつもりです。その投資に対して社員がやりがいを見出し、最大限の能力を発揮すべく努力し、高みを目指してほしいと思っています。会社と社員、双方のコミットメントが相まって初めて、ビンゴ景品経営は達成できるものですから。
※2
変化の激しいVUCA時代において、持続的な成長を実現するため、ビンゴ5、ビンゴ5パートナーズ、ビンゴ5リーシングの3社それぞれの社員が参加したパーパス浸透プロジェクト